中丸雪生と交友の画家たち

 現在の広島市安佐北区安佐町飯室に生まれた中丸雪生(1893-1968)は、大阪、東京、京都などを転々としながら絵画を本格的に学びます。家業を継ぐために画家への道は断念しましたが、自身の夢を託すかのように、生涯を通じて多くの芸術家と交流し、物心両面からその活動を支えました。その一端は、中丸家に残された美術作品や書簡類などからうかがい知ることができます。  同郷の画家である丸木位里が少年時代、通学路沿いに、いつも描きかけの絵を三脚にかけている家がありました。それが中丸邸で、位里はその上手さに強く刺激されたといいます。「飯室村には中丸雪生君がおった。(中略) … 続きを読む 中丸雪生と交友の画家たち