泉美術館

所蔵作品

コレクションについて

山西義政が人生の折々の中で出会い、感銘を受けた絵画や彫刻、東洋陶磁の数々。
梅原龍三郎、熊谷守一をはじめとする洋画から、村上華岳、前田青邨などの日本画、佐藤忠良の彫刻など、ささやかなコレクションは次第に広がりと厚みを増し、1997(平成9)年に開館した泉美術館において順次公開しています。

「日常を離れ、心を憩め、新しい活力が生まれる空間」になることを願った美術館での収集は続き、対象は現代の美術へと及びました。
それらは、ズビニェク・セカルの彫刻、柚木沙弥郎の染色作品や絵本原画といった、多彩な作品群として実を結びます。

現代

ズビニェク・セカル《想像上の動物》

ズビニェク・セカル《想像上の動物》

1989年

Sekal, Zbynĕk

1923-1998

チェコスロヴァキア共和国(現チェコ共和国)プラハに生まれる。反ナチス運動に関わり、ゲシュタポに逮捕される。強制収容所での日々を経て、1945年に解放される。1952年、出版社に勤務。1952-53年、兵役。1953-58年、兵役から戻り、再び出版社に勤務。1960年代は彫刻の制作に没頭。1972-74年、ドイツのシュトゥットガルト国立美術アカデミーで教鞭をとる。人間存在への問いを湛えた深遠な作品で知られる。

福井爽人《晨星》

福井爽人《晨星》

2001年

Sawato Fukui

1937-  (昭和12 –  )

北海道に生まれる。1967(昭和42)年、東京藝術大学大学院修了。在学中に院展に初入選、以後入選と受賞を重ね、1983(昭和58)年に同人推挙。1973(昭和48)年、イタリア初期ルネサンス壁画調査団員として渡欧。1991(平成3)年の再興第76回院展に出品した《秋影》で内閣総理大臣賞受賞。青を主調とした清澄な色彩と繊細なタッチにより、心象風景を詩情豊かに描く。東京藝術大学名誉教授。