泉美術館

展覧会

特別展 終了

広島の記憶

会期

2023年6月17日(土)~2023年8月27日(日)

会場

泉美術館

開館時間

11:00~17:00(入館は16:30まで)

休館日

月曜日
(※7月17日の月・祝日は開館しています)

入場料

一般:300円(240) / 学生:100円(80) / 中学生以下:無料 ※()内団体料金

主催

公益財団法人泉美術館、中国新聞社

協力

広島平和記念資料館、広島市公文書館、土門拳記念館、NPO法人広島写真保存活用の会

後援

広島県教育委員会、広島市、広島市教育委員会、中国放送、広島テレビ、広島ホームテレビ、テレビ新広島、広島エフエム放送、FMちゅーピー76.6MHz

未来に伝えてほしい歴史があります。

1945年8月6日、広島は原子爆弾で焼き尽くされた。
家族の思い出も、子どもたちの笑い声も。
戦後、危険と知りながら大きな力と戦った先人たちがいた。
ある人は震える手で惨状を撮影し、ある人は事実を書き続けた。
そして命がけで、その記録を守った。
未来を生きる子供たちが、笑顔で、幸せであるために
いま、私たちに何ができるだろう。
 

本展は「戦前の広島」と「占領下のヒロシ マ」の2つの視点から、その歴史を考察していきます。「戦前の広島」では、 原爆により多くの記録 資料は消失。奇跡的に残った資料から、軍都へと向かう戦前の広島を振り返ります。「占領下のヒロシマ」では、連合国軍の統治 下にあった日本で、原爆の被害を伝えることができず、プレスコードという言論統制のなか、主権が回復する1952年まで公表できなかった事実を検証していきます。 多くの 写真や記事は検閲を受け、没収、廃棄され ました。いま目にすることができるのは、記録者たちが守った命がけの記録なのです。

被爆当日の記録、松重美人の写真、福井芳郎のスケッチ。変わり果てた故郷を記録し続けた佐々木雄一郎。木村伊兵衛、菊池俊吉、大木実らの 『LIVING HIROSHIMA』の記録。吉田初三郎が描いた「廣島原爆八連図」。被爆12年後に初め て広島を訪れ、いまだ残る原爆症の恐怖を伝えるべく撮影に挑んだ土門拳。中国新聞の報道記事や、海外報道からは キノコ雲の下の惨状を初めて伝えた ジョン・ハーシーの報道記事、米国国立公文書館所蔵の目標検討委員会資料など。

これらの貴重な記録を、国内外の視点から検証していきます。その刻まれた記憶が、未来を生きる子どもたちの「平和への道標」となるために。

イベント

トークイベント
いま知ってほしい、未来に伝えてほしい
「ジョン・ハーシーの『ヒロシマ』と検閲」

どうして米国では原爆の悲惨さが知られていないのか。被爆から1年後、世界に原爆の悲惨さを伝えた、20世紀No.1著書、ジョン・ハーシーの『ヒロシマ』を紐解きながら、原爆と検閲についてのお話をお聞きします。未来を担う若者にぜひ参加してほしいプログラムです。

講師:繁沢敦子
聞き手:渡部朋子
日時:2023年7月1日(土)14:00~
※終了しました
会場:泉美術館
定員:100名(予約制・参加無料)
※展覧会チケットが必要です。
※トークイベントへのお申し込みは、泉美術館代表電話[082-276-2600]まで

繁沢敦子
著書 アメリカ人記者たちが見た広島・長崎『原爆と検閲』(中公新書、2010年)
「ジョン・ハーシーの『ヒロシマ』再考−−66年目の視点で読み解く−−」『広島国際研究』(2012年)など、
どうして米国では原爆の悲惨さが知られていないのかという疑問を持ち研究を続ける。
新聞記者、編集者、フリージャーナリストを経て2016年から神戸市外国語大学英米学科准教授

渡部朋子
NPO法人 ANT-HIROSHIMA代表として、様々な平和活動を行う
2022年平和活動に貢献した人に贈られる「谷本清平和賞」受賞

トークイベント

トークイベント

「人から人へ」~心の中に平和を~

皆さんは、谷本清牧師をご存知でしょうか?

1946年5月、米国のジャーナリストジョン・ハーシーが被爆体験者たちにインタビューをした中に、広島流川教会の谷本牧師がいました。同年8月31日、「ニューヨーカー」誌は全紙面を割いてジョン・ハーシーのレポートを掲載し ヒロシマの惨状を報告。近藤紘子さんも0歳児の男子として登場します(後日、ハーシー氏からお詫び)。世界に大反響を呼んだ「ヒロシマ」はその後、谷本牧師によって日本語訳も刊行されました。そうしたつながりから、牧師はアメリカでの講演に度々招かれ広島の惨状と平和を訴えるとともに、原爆孤児の「精神養子」運動や被爆によるケロイドに苦しむ女性の治療を行う「原爆乙女」活動など、生涯をかけて平和活動を行っていきました。

本トークイベントは、その活動を間近で見てきた娘の近藤紘子さんから、ジョン・ハーシーと谷本牧師の国を超えた平和活動のことや、「大地」のノーベル賞作家パール・バックとの思い出やエノラ・ゲイの副操縦士キャプテン・ルイスとの出会いなど、ご自身の平和への思いをお話しいただきます。

未来を担う皆さんに、ぜひご参加いただきたいプログラムです。

講師:近藤紘子
聞き手:渡部朋子
日時:2023年8月19日(土)14:00~15:30
会場:泉美術館会場:泉美術館
定員:100名(予約制・参加無料)

※展覧会チケットが必要です。
※トークイベントへのお申し込みは、クリックファーム有限会社(担当松浦)まで
電話/082-222-9054、FAX / 082-222-9059、E-mail/ info@clickfarm.co.jp
FAX・E-mailの場合は、「イベント名、参加者全員のお名前・学校名・学年・連絡先(メールアドレスまたは電話番号)」を明記

近藤紘子
1944年11月、広島流川教会牧師の谷本清·チサ夫妻の長女として生まれる。生後8ヶ月の時に、爆心地から約1.1キロ地点で被爆するも奇跡的に助かる。
父·谷本清の平和への思いを引き継ぎ、日本で行き場を失った子供を海外に養子として紹介する「国際養子緑組」や、世界の子供たちとともに平和を訴える「財団法人チルドレン・アズ・ザ・ピースメーカーズ」の国際関係相談役を務めるなど、国内外で様々な活動を行っている。著書「ヒロシマ、60年の記憶」(2005年)

渡部朋子
NPO法人 ANT-HIROSHIMA代表として、様々な平和活動を行う
2022年平和活動に貢献した人に贈られる「谷本清平和賞」受賞

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